カードコンプするために、平均いくらかかるのか

カードコンプの話が盛り上がっているので、確率をがっつり勉強した人間として参戦してみることにしました。ついでにHatena Blog初参戦。プロフィールとかデザインとかは後で整える。

http://49.212.5.128/compsim/

http://togetter.com/li/255073

結論としては、カードコンプシミュレーションの設定のケースにおける平均金額は10万8900円以上。

 

シュミレーターから推察される以下の設定で考えています。僕はカードコンプ(ガチャコンプ?)のゲームに関して良く知らないので間違っていたらごめんなさい。 

  1. コンプリート対象のカードは5枚
  2. カードをひくと5%の確率でコンプリート対象のいずれかのカードが手に入る。
  3. コンプリート対象のカードは等確率で出現する
  4. 1回カードを引くたびに300円かかる

  

まず、コンプリート対象のカードを1種類そろえる為には平均何回カードを引かなければならないのかを考えます。

5%の確率でコンプリート対象のカードを引けるので、平均1 / 0.05回 , すなわち平均20回でコンプ対象のカードを引くことが出来ます。なぜ平均 1/ 0.05 回で引けるのかは少々混みいった説明が必要です。数式を使わない説明は出来ないので、ここら辺どうでも良い人は飛ばして下さい。まあ、目的のカードが引ける確率をpとして、目的のカードが出るまで引きつづける回数は1/pと覚えておけば良いです。 

==平均 1/ 0.05 回でコンプ対象のカードを引けるのかの詳細説明==

5%の確率で出現する種別のカードを引くまでカードを引き続けるということは、もしコンプ対象のカードを偶然最初に引ければ1回ですみますが、そうでない場合は、引けるまで試行を繰り返すことになります。すなわち、カードを引いた場合の次のアクションは

  •  コンプカードを引けた場合(5%の確率で起こる)           =>  1種類そろったので終わり
  • コンプカードを引けなかった場合 (95%の確率で起こる)  =>  カードを引く

という風に再帰的な構造になっています。平均回数をE[X]とすると、引けた場合の平均回数は、今引いたカードの回数なので当然1回、引けなかった場合の平均回数は、これからカードを引くことになる回数(=E[X])に今引いたカード回数を加えた、E[X]+1回になります。5%でコンプカード引け、95%で引けないので、ここからE[X]を式で表すと、 

E[X] = 0.95 * ( E[X] + 1) +0.05 * 1 = 0.95 * E[X] + 1

となります。これを計算するとE[X] = 1/ 0.05 = 20となるわけです。

==平均 1/ 0.05 回でコンプ対象のカードを引けるのかの詳細説明ここまで== 

 

では、2種類目を引くには、平均何回カードを引く必要があるのでしょう?基本的には1種類目の時と同様ですが、今度はタブりを考慮する必要があります。コンプ対象の5枚のカードのうち、一種類のカードが既に手元にあるので、引いてないカードは残り4種類です。そのため、未だ持っていないコンプ対象のカードを引く確率は 5% * 4/5で 4%となります。あとは、1種類目と同じで、1/0.04 = 25回で引くことが出来ます。

 

あとは同様に考えてコンプ対象のカードを引ける平均回数は

  • 3種類目 1/0.03 = 33.3回
  • 4種類目 1/0.02 = 50回
  • 5種類目 1/0.01 = 100回 

となります。

 

1回カードを引くには300円かかるので、以上の議論から5種類そろえる為には、 

(1/0.05 + 1/0.04 + 1/0.03 + 1/0.02 + 1/0.01)*300= 6万8500円かかる計算になります。

 

これは、どんな確率でも、何種類でも、カードを引く単価がいくらでも同様に考えることが出来ます。 

計算式を整理すると、

1 / 0.05 * (5/5 + 5/4 + 5/3 + 5/2 + 5/1) * 300 ですね。

 これが例えば、5%、7種類、300円という設定に変えると、

 1 / 0.05 * (7/7 + 7/6 + 7/5 + 7/4 + 7/3 + 7/2 + 7/1) * 300円 = 10万8900円になります。

コンプシミュレーターで示されている例では5%、8種類、300円で、うち2種類が他の6種類の半分の確率になっています。簡単のためにわざとNo. 7とNo. 8を1種類としてカウントして、全てのコンプ対象のカードを引く確率を等確率にしてみると上記に挙げた5%、7種類、300円の例と問題設定が同じになります。実際には当然のことながらNo.7とNo.8は異なる種類のカードなので、10万8900円以上の金額が平均的にはかかる計算になります。

8種類集めるだけで10万以上かかるなんてことは、クラスの皆には内緒だよっ